クレーム対応で学んだ“心のバリア”の作り方
〜介護現場でメンタルを守る技術〜

● 家族あるある・対応のコツ

クレーム対応で学んだ“心のバリア”の作り方
〜介護現場でメンタルを守る技術〜


こんにちは、介護歴20年・現役の介護主任のみしょです。
今回は、介護現場で避けて通れない「クレーム対応」について、私自身の経験をもとにお話しします。
どれだけ丁寧に仕事をしても、時に心をえぐられるような言葉を浴びることもあります。
でも、そのたびに落ち込んでいたら、心が持ちませんよね。

私は長年この仕事を続ける中で、「心のバリア」をどう作るかが何よりも大切だと痛感しました。
今回は、その“実践的なメンタルの守り方”を、実際の体験を交えてお伝えします。


クレームは「あなた」に言っているのではない

ある日、夜勤明けでヘトヘトの私に、家族から強い口調で言葉が飛んできました。
「昨日の夜、母がオムツのままだったって言ってましたよ!どうなってるんですか!」
その瞬間、心臓がキュッと締め付けられるような感覚。
でも、冷静に話を聞いてみると、それは「介助のタイミングのずれ」から生まれた誤解でした。

この経験から学んだのは、怒りの矛先は“自分”ではなく、“不安”に向いているということ。
家族は「母が快適に過ごせていないのでは?」という不安と罪悪感を抱えているのです。
怒りの裏には、愛情があります。
そう思えるようになってから、私は少しずつ言葉を「個人攻撃」として受け取らなくなりました。


受け止めるけど、抱え込まない

新人の頃、私はよく「全部自分の責任」と思い込んでいました。
クレームを受けるたび、「自分のせいだ」「次こそ完璧にしないと」と無理をしていました。
でも、そんな日々が続くと、心も体も限界を迎えます。

ある時、上司にこう言われました。
「受け止めることと、抱え込むことは違うよ」
この言葉で目が覚めました。

受け止める=理解と共感
抱え込む=自責と孤立
この違いを理解してから、私はチームで支え合うようにしました。
クレーム対応の後は、必ず同僚と話し、「こんな対応したけどどう思う?」と共有。
すると、ひとりで背負い込む感覚がなくなり、心が軽くなっていきました。


防御ワードを持っておく

クレームを受けた瞬間に動揺しないために、私は「自分を守る言葉」を心に常備しています。
これは、いわばメンタルのクッション材です。

私の例:

  • 「これは訓練。次の自分を強くする時間だ」
  • 「この方は今、不安と悲しみの中にいる」
  • 「私は事実を丁寧に伝える役割に徹しよう」

こう唱えるだけで、感情の波に呑まれにくくなります。
相手の感情を引き受けすぎず、冷静に「今すべきこと」に集中できるようになります。


共感はするけど、同調はしない

現場では、家族の不安を聞くと「わかります…」とつい同調してしまいがち。
でも、それが他職員への不信感を生むこともあります。
私が主任として気をつけているのは、共感と同調を混同しないこと。

たとえば…

  • 「そうですよね、他の職員が雑なんですよね」
  • 「ご不安な思いをされたんですね。それはつらかったですよね」

この違いだけで、相手の受け取り方がまったく変わります。
共感とは「心を寄せること」であって、「味方になること」ではありません。
その境界線を守ることが、信頼される主任の第一歩です。


クレームは“宝の山”でもある

しんどいクレーム対応ですが、実は現場改善のヒントでもあります。
私は主任になってから、毎月「クレーム共有ミーティング」を開いています。
目的は「誰を責めるか」ではなく、「仕組みで防ぐ方法を考える」こと。

たとえば「ナースコールが遅い」という意見があった場合、
・人員配置を変える
・コールランプの位置を再確認する
・職員間の情報共有ルールを見直す
といった具合に、チームで再設計します。
この積み重ねで、現場のクレームは確実に減りました。

つまり、クレームは「成長の材料」。
真正面から受け止めれば、現場も自分も確実に変わります。


心が限界を感じたときは、外部の力も借りよう

どれだけ強い人でも、心が疲れることはあります。
特に介護現場では、感情労働が多く、知らず知らずのうちにストレスをため込みがち。
私も一度、夜勤中に涙が止まらなくなったことがありました。
「もう無理かもしれない」と思ったその時、同僚に助けを求めて救われました。

だからこそ、限界を感じたら「誰かに話す」ことをためらわないでほしい。
職場の仲間でも、上司でも、外部の相談員でも構いません。
話すことで、心は整理され、冷静さを取り戻せます。


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「やめたい」と思ったら、“環境”を変える選択も

介護の仕事は尊いものですが、「もう続けられない」と感じる瞬間もあります。
そんな時は、我慢するよりも「環境を変える」ことを考えてください。
働く場所を変えるだけで、驚くほど心が穏やかになることもあります。

私の同僚も、夜勤続きで体調を崩していた頃、「かいご畑」で転職しました。
結果、日勤中心の施設に移り、今では笑顔で働いています。
無理せず、自分に合う働き方を選ぶことも立派な“自分を守る力”です。


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おわりに

クレーム対応は、介護職にとって避けて通れないテーマです。
けれど、心のバリアを持つことで、あなた自身が壊れずに向き合うことができます。
そして、その経験は必ず“次の誰かを支える力”になります。

今日も現場で頑張るあなたへ。
どうか、自分を責めすぎずに、心を守る選択をしてください。
介護の仕事は、誰かの笑顔を支えると同時に、あなた自身の優しさで成り立っています。

――介護主任みしょより。

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