「認定が軽すぎる」と感じたらどうする?
区分変更申請のやり方とタイミングのコツ【家族向け完全ガイド】
こんにちは、介護主任のみしょです。
今回は「要介護認定を受けたけれど、実際の状態より軽く判定されてしまった」と感じる方のために、区分変更申請のやり方とコツを、現場目線でわかりやすく解説します。
家族の介護を続けていると、「これじゃ限度額が足りない」「介助が増えたのにサービスが増やせない」と感じることがありますよね。
そんなときに知っておきたいのが、今回紹介する「区分変更申請」です。
1. 区分変更申請とは?
区分変更申請とは、すでに受けている要介護認定の結果を見直してもらうための手続きです。
簡単に言えば、「今の介護度では足りないので、再評価してもらう」ための申請です。
たとえば、
- 要支援2 → 要介護1 に上がる
- 要介護1 → 要介護3 に上がる
というように、今の状態に合った介護度へ変更されることを目指します。
申請は市区町村の介護保険担当課、または担当ケアマネジャーを通して行えます。
「そんなに簡単に上がるものなの?」と思うかもしれませんが、
実は区分変更で介護度が上がるケースは珍しくありません。
ただし、成功するためには申請のタイミングと根拠の準備がとても大切なんです。
2. 区分変更を検討すべきサイン
次のような変化が見られた場合、区分変更を検討してみてください。
- 転倒や骨折でADL(日常生活動作)が低下した
- 認知症の進行で見守りが増えた
- 夜間のトイレ介助や徘徊対応が必要になった
- 入院後、体力や食事量が大きく落ちた
- 介護サービスの限度額をすぐに使い切るようになった
こうした状態変化があった場合は、早めにケアマネジャーへ相談しましょう。
その際、「このくらい変わった」という感覚ではなく、数字や記録で伝えることが大切です。
たとえば、「夜間のトイレ介助が週2回 → 毎晩必要になった」など、
具体的な頻度や期間を伝えると、ケアマネジャーも判断しやすくなります。
3. 区分変更申請の流れ
- ケアマネジャーに相談
現在の介護度で支援が追いつかないことを伝えましょう。
ケアマネが状況を整理し、申請書の提出をサポートしてくれます。
いない場合は、地域包括支援センターへ直接相談してOKです。 - 申請書類の提出
市区町村の窓口に「介護認定区分変更申請書」を提出します。
同時に主治医の意見書も必要となるため、ケアマネや医療機関と連携して進めましょう。 - 訪問調査を受ける
調査員が自宅を訪問し、普段の生活動作を確認します。
食事・入浴・トイレ・移動など、日常の介助内容をできるだけ正確に伝えましょう。 - 介護認定審査会による判定
調査票と主治医意見書の内容をもとに、介護度が決定されます。
申請から結果が届くまでは、おおよそ30日程度です。
申請中も、これまで通り介護サービスを受けられます。
新しい介護度が確定した時点で、限度額などが変更されます。
4. 成功のカギは「タイミング」と「証拠」
区分変更の結果を大きく左右するのは、「いつ申請するか」と「どんな資料を添えるか」です。
■ タイミングのコツ
状態変化があってから1〜2週間以内に申請すると、調査時点で実態が反映されやすくなります。
逆に、入院から2ヶ月経って体力が戻り始めている時期に申請すると、判定は軽く出やすい傾向にあります。
■ 証拠の準備
・介助記録(日誌やノート)
・事故報告(転倒や失禁の頻度など)
・主治医の診断書や意見書
・リハビリの記録やADL評価表
こうした書類を準備しておくことで、調査員や審査会に「現状の重さ」が伝わりやすくなります。
5. 「上がらなかった」ときの対応策
残念ながら希望どおりの介護度にならなかった場合でも、次の方法で対応できます。
- ケアプランの再調整
優先度の高いサービスを残し、限度額内で効率的に支援を受けられるように調整します。 - 自費サービスの活用
介護保険外の訪問介護や家事代行、夜間見守りなどを追加することで、安心して在宅介護を続けられます。 - 再度の区分変更申請
状態が明らかに悪化した場合は、再度申請することも可能です。
ただし、短期間で何度も行うと印象が悪くなるため、ケアマネとよく相談して行いましょう。
6. 家族が知っておくべき注意点
区分変更申請はあくまで客観的な評価に基づいて行われます。
「介護が大変だから上げてほしい」という訴えだけでは難しいこともあります。
そのために大切なのが、日々の記録と医療の連携です。
訪問看護師や主治医に「最近の変化」を伝えておくことで、
意見書により具体的な内容を書いてもらえるようになります。
結果として、介護度の見直しがスムーズになります。
まとめ
「認定が軽すぎる」と感じたら、放置せず早めに区分変更申請を行うことが大切です。
介護の状態は日々変化します。
少しの遅れが、ご本人にもご家族にも大きな負担となることがあります。
早めの相談と準備で、今の状態に合った介護度を得ていきましょう。
そして、介護保険で足りない部分は民間サービスで上手に補い、家族全体で無理のない介護を続けていくことが大切です。
――現場で働く介護福祉士としても、
「早めに相談しておけばよかった」という声を多く聞きます。
まずは、今日からできる小さな記録と、ケアマネへの相談から始めてみましょう。


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