サ高住とグループホームの特徴を徹底比較!
家族に合うのはどっち?

● 施設の選び方・比較

サ高住とグループホーム、親に合うのはどっち?現役介護主任が徹底解説

こんにちは、介護歴20年・現役の介護主任をしているみしょです。
親の介護が本格的に必要になってきたとき、多くの家族が最初に悩むのが「施設選び」です。
特にご相談が多いのが「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」と「グループホーム」。名前はよく聞くけれど、実際にどう違うのか、どんな方に向いているのか、なかなかわかりづらいところです。

この記事では、私が現場で見てきたリアルなケースをもとに、サ高住とグループホームの特徴・違い・選び方を徹底的に解説します。これから親の入居を検討している方の参考になれば幸いです。


■ サ高住とは?特徴とメリット

サ高住は「サービス付き高齢者向け住宅」の略称で、バリアフリー設計のアパートのような住まいに、見守りや生活支援のサービスがついている仕組みです。
あくまで「住まい」であり、介護施設ではないため、入居者が自由に外出・外泊できます。部屋は個室で、プライバシーが守られるのも大きな特徴です。

  • 自立〜要介護1程度の方に向いている
  • 生活の自由度が高い
  • 外部サービス(訪問介護・訪問看護)を自由に組み合わせられる
  • 夫婦で入居できる場合もある

実際、私が担当したあるご夫婦も、奥様が軽度の認知症でご主人が元気というケースでした。お二人でサ高住に入居し、日常は自分たちで生活しながら、必要な時だけヘルパーを利用していました。
「普通の暮らしを続けられる安心感」がサ高住の最大の魅力です。


■ グループホームとは?特徴とメリット

グループホームは「認知症の方専門の共同生活施設」です。定員は9名程度と少人数で、家庭的な雰囲気の中でスタッフと一緒に生活します。
入居できるのは認知症の診断を受けた方のみで、要支援2または要介護1以上の認定が必要です。

  • 認知症の方に特化している
  • 少人数で家庭的な生活ができる
  • 調理・掃除・洗濯などを一緒に行う「役割」がある
  • スタッフが常にそばにいる安心感

例えば、以前担当した80代の女性は、同居していた息子さんが仕事で家を空けがちになり、家で火を消し忘れることが増えていました。グループホームに入居後は、毎日「一緒に食事を作る」役割を持ち、笑顔が増えました。
認知症の方にとって「役割があること」は非常に大切で、生活の中で自然に支え合える仕組みがあるのがグループホームの強みです。


■ サ高住とグループホームの違いを比較

項目 サ高住 グループホーム
対象者 自立〜要介護1程度 認知症の診断を受けた方
生活の自由度 高い(外出・外泊自由) 共同生活、外出は基本的にスタッフ同行
人数 数十人規模 1ユニット9人程度
介護サービス 外部サービスを利用 施設内で提供
費用感 家賃+サービス費用+介護保険サービス 介護保険内の費用+食費・家賃など

こうして比較すると、
自由度を重視するならサ高住、認知症ケアを重視するならグループホームという違いが見えてきます。


■ こんな場合はサ高住がおすすめ

  • 親がまだ比較的元気で自分のことはできる
  • 一人暮らしが不安で「見守り」だけ欲しい
  • 夫婦で一緒に住みたい
  • 自分らしい暮らしを続けたい

「まだ施設に入るのは早いかな」と感じる方には、サ高住がちょうどよい選択肢になることが多いです。


■ こんな場合はグループホームがおすすめ

  • 親が認知症と診断されている
  • 一人暮らしで火の不始末などが心配
  • 昼夜逆転や徘徊がある
  • 人との交流が少なく孤立しがち

認知症の方にとって大切なのは「安心できる生活リズム」と「役割」。グループホームはそれを支える場所です。


■ 費用面のリアル

家族からよく聞かれるのが「結局どれくらいお金がかかるの?」という質問です。
目安としては以下の通りです。

  • サ高住:月15〜25万円程度(地域差あり)
  • グループホーム:月12〜18万円程度(介護保険自己負担含む)

サ高住は「外部サービスをどのくらい利用するか」で費用が大きく変動します。一方、グループホームは介護サービスが内包されている分、比較的わかりやすい料金設定です。


■ 施設選びで失敗しないために

どちらの施設もメリットがありますが、実際に入居して「思っていたのと違った」と感じるケースも少なくありません。
その多くは「親の状態を正確に把握できていなかったこと」が原因です。

例えば「まだ元気だからサ高住で大丈夫」と思っていたら、数ヶ月後に認知症が進行して対応が難しくなることもあります。
逆に「認知症だからグループホーム」と即決したものの、本人が自由を制限されることに強いストレスを感じてしまう場合もあります。

大切なのは、本人の気持ちと状態を正しく把握し、専門家と一緒に考えること。


■ 専門家に相談するという選択肢

家族だけで判断するのは難しいものです。そんなときは、介護の専門家に相談することを強くおすすめします。

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また、介護だけでなく「家族関係」「仕事との両立」など、気持ちの部分で悩む方も多いです。そんなときに頼れるのがこちらです。

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介護のストレスを一人で抱え込まないことが大切です。


■ まとめ

サ高住とグループホームは、どちらも高齢者の暮らしを支える大切な選択肢です。
自由を大切にしたい方はサ高住、認知症の方にはグループホーム。
ただし「親の今の状態」と「これからの見通し」によって適切な選択は変わります。

ぜひ今回の内容を参考に、焦らず情報を集め、必要であれば専門家にも相談しながら、最適な選択をしてください。
親の「これから」を支える一歩を、共に考えていきましょう。

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