有料老人ホームと特養、どっちに転職すべき?
職員目線でリアル比較!

● 介護職のリアル・転職事情

有料老人ホームと特養、どっちに転職すべき?
職員目線でリアル比較!

こんにちは、介護主任のみしょです。
介護職として働いている方や、これから転職を考えている方の中でよく聞かれる質問があります。
それは「特養と有料老人ホームって、働きやすさや雰囲気、待遇はどう違うの?」というものです。

私自身、介護歴20年のなかで両方の施設に関わってきました。さらに同僚や後輩が実際に転職したケースも多く見てきたので、今回は職員目線でのリアルな比較をまとめていきます。
これから転職を考えている方が「自分にはどっちが合っているのか」を判断する参考になれば幸いです。


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目次

  1. 仕事内容の違い
  2. 人間関係と職場の雰囲気
  3. 給料・待遇の違い
  4. キャリアアップ・学びの環境
  5. 夜勤のリアル比較
  6. 向いている人の特徴
  7. 実際に転職した人の声
  8. まとめ:自分の価値観に合う職場を選ぼう

1. 仕事内容の違い

特養(特別養護老人ホーム)は要介護3以上の方が中心なので、重度介護や医療的ケアが多くなります。

  • 食事介助、排泄介助、入浴介助といった身体介護が中心
  • 胃ろうや吸引、褥瘡ケアなど医療的な対応も多い
  • 看取り介護に関わる場面も多く、命と向き合う仕事

有料老人ホームは入居者の要介護度に幅があります。
比較的元気な高齢者が入る「自立型」から、医療依存度の高い方が多い「介護専用型」まであり、施設のカラーによって仕事内容が大きく変わるのが特徴です。

  • 生活支援(掃除、買い物、レクリエーションなど)が中心の施設もある
  • 介護度が低い人が多いと、介助よりも「見守り」や「話し相手」が増える
  • 介護度が高い施設では、特養と同じくらいの身体介護もある

つまり「介護の濃さ」を求めるなら特養、
「幅広い経験や生活支援もやってみたい」なら有料老人ホームが合いやすいです。


2. 人間関係と職場の雰囲気

職場選びで一番大事なのは、やはり人間関係。仕事内容よりも「誰と働くか」で続けやすさが変わります。

特養は社会福祉法人が運営していることが多く、ベテラン職員が多く在籍しています。

  • 平均年齢が高めで、経験豊富な先輩が多い
  • その分、上下関係がしっかりしていて昭和的な雰囲気も残る
  • 安定感はあるが、新しいことに挑戦する風土は弱め

有料老人ホームは民間企業が多く、若手や中途入社の職員が多い印象です。

  • フラットな人間関係が築きやすいが、人の出入りも多い
  • 施設の方針によって雰囲気が大きく変わる
  • 営業や契約に関わることもあり、数字のプレッシャーを感じる人もいる

「安定した人間関係の中で落ち着いて働きたい」なら特養、
「新しい環境や変化に柔軟に対応したい」なら有料が向いています。


3. 給料・待遇の違い

項目 特養 有料老人ホーム
基本給 昇給あり・安定 法人によってバラつき大
処遇改善加算 手厚い施設が多い 導入していない施設もある
夜勤手当 平均5,000〜8,000円 1万円以上出る施設もある
ボーナス 年2回、3〜4ヶ月分のところも 業績連動型で少なめの場合あり
福利厚生 大規模法人なら充実 中小企業は最低限のことも

有料の方が給与は高めに見えることもありますが、業務量や責任の重さとのバランスを確認することが大切です。


4. キャリアアップ・学びの環境

特養は実習生の受け入れや法人内研修が多く、教育体制が整っている施設が多いです。
ユニットリーダー研修や認知症実践者研修など、公的研修の参加も後押ししてくれるケースが目立ちます。

有料老人ホームはマニュアル化が進んでいる施設もありますが、研修制度は法人次第。
研修が少なく「即戦力を求められる」場合もあるので、成長環境を求めるなら特養、実践経験を積みたいなら有料という違いがあります。


5. 夜勤のリアル比較

介護職の大きな負担である夜勤。ここでも両者に違いがあります。

特養の夜勤

  • 入居者の介護度が高く、コール対応が頻繁
  • 看取りや急変時の対応が発生する
  • 1人夜勤や少人数夜勤が多く、責任感が大きい

有料老人ホームの夜勤

  • 施設によっては介護度が低く、比較的落ち着いていることも
  • その代わり、フロント対応や来客対応がある施設もある
  • 人員配置は特養より多めのこともあるが、法人ごとに差が大きい

夜勤のきつさは「介護度」だけでなく「スタッフ配置人数」に左右されるため、必ず見学や求人票で確認しましょう。


6. 向いている人の特徴

特養が向いている人

  • 医療的ケアや看取りを学びたい
  • 腰を据えて長く働きたい
  • チームワークを大事にする環境を求める

有料老人ホームが向いている人

  • 接遇やおもてなしも学びたい
  • 幅広い年齢層の職員と働きたい
  • スピード感ある環境で成長したい

7. 実際に転職した人の声

実際に特養から有料に転職したAさんは「身体介護ばかりでなく、レクリエーションやイベント運営もできるのが楽しい」と話しています。
一方で有料から特養に移ったBさんは「介護技術を深く学べるのは特養。利用者と密に関わる時間が多い」と語っています。

つまり、どちらにもメリット・デメリットがあるということ。
自分がどんな介護をしたいのかを明確にすることが、転職成功のポイントです。


8. まとめ:自分の価値観に合う職場を選ぼう

「特養と有料、どちらが正解」という答えはありません。
大切なのは自分が大事にしたい働き方を考えることです。

給与や待遇ももちろん重要ですが、それ以上に
人間関係・職場の雰囲気・介護観がマッチしているかどうかで、働きやすさは大きく変わります。

転職を検討している方は、求人票だけで判断せず、必ず施設見学や職場体験をしてみてください。
現場の空気を感じることで「ここなら続けられそう」と思えるかどうかが見えてきます。


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