介護施設でも育休は取れる!制度の基本と職場の本音

●育児休暇について

介護職でも育休は取れる?現場のリアルと上手な取り方ガイド【介護主任が解説】

こんにちは、介護歴20年・現役の介護主任をしているみしょです。
今回は「介護職でも育休は取れるの?」という疑問に、現場のリアルを交えながら解説します。
実際に私の同僚や部下でも育休を取得した人はおり、制度上はもちろん可能です。ですが、介護業界特有の課題があるのも事実です。この記事を読めば、介護職が育休を取るための制度理解から、職場との調整方法、成功例・失敗例まで一通り把握できます。


■ 介護職でも育休は取れる?制度の基本を解説

まず結論から言うと、介護職でも法律で保障されている「育児休業制度」を利用できるので、男女問わず取得は可能です。
「介護だから忙しいし無理なのでは?」と思う方も多いですが、法律上はどの業種でも同じ条件で利用できます。

  • 対象:1歳未満の子を養育する男女労働者
  • 雇用期間1年以上(例外もあり)
  • 申請により最大で子が2歳になるまで延長可能

ただし、介護現場には人員不足という慢性的な課題があり、制度と実際の運用にギャップが生じやすいのが現実です。

▼現場でよくある声

「人が足りないのに自分が抜けたら迷惑では?」
「戻ってきた後に肩身が狭くならないかな…」

こうした不安があるために、制度を知っていても諦めてしまう職員もいます。そこで重要なのが「制度理解+職場との調整」です。


■ 育休を取りにくいと言われる介護現場の事情

介護現場では、育休が取りにくいと感じられる背景に次のような要因があります。

  1. シフト勤務が中心
    日勤・夜勤・早出・遅出があるため、1人の穴を埋めるのが難しい。
  2. 慢性的な人手不足
    常に「ギリギリの人数」で回している施設も少なくない。
  3. 急な休みが取りにくい文化
    子どもの体調不良などで突発休が続くと「他の職員の負担になる」と感じやすい。

このような背景から「育休を取りたい」と言い出しにくい雰囲気が生まれます。

▼私の現場でのエピソード

ある女性職員は妊娠が分かったとき、「人手不足で迷惑をかけたくないから」と、産休に入る直前まで無理をして働き続けました。結果的に体調を崩し、予定よりも早く休職に入ることになったのです。
職場が理解して準備を早めに進めていれば、もっと安心して休めたはずだと強く感じました。


■ 介護職が育休を取るための上手なステップ

1. 制度を正しく理解する

まずは会社の就業規則と法律の両方を確認しましょう。介護事業所の中には「独自ルール」を設けている場合もあります。例えば「1年以上勤務していないと不可」といった条件があることもあります。

2. 早めに上司へ相談する

妊娠が分かった段階、または育休取得の希望が固まった時点で相談するのが理想です。
「いつから」「どれくらいの期間」休むのかを早めに伝えることで、シフト調整や人員補充の計画が立てやすくなります。

3. 現場の理解を得る

現場の仲間にとって一番の不安は「人手不足で負担が増えること」です。
感謝の気持ちや「復帰後はしっかり恩返しする」という姿勢を見せることで、協力を得やすくなります。

4. 復帰後の働き方をイメージする

復帰後に「夜勤はできない」「時短勤務を希望」などがある場合は、事前にすり合わせておくとスムーズです。ここを曖昧にすると復帰後にトラブルになることもあります。


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■ 介護職の育休「成功例」と「失敗例」

成功例:男性職員が半年の育休を取得

私の施設では、ある男性職員が半年間の育休を取得しました。事前にしっかり引き継ぎを行い、現場も「応援しよう」という雰囲気に。復帰後はむしろ感謝され、信頼関係も深まった好例です。

失敗例:曖昧な相談でトラブルに

一方、別の施設では「とりあえず休みたい」とだけ伝えて育休に入ったケースがありました。
結果的に人員調整が間に合わず、残された職員の不満が大きくなり、復帰後に肩身の狭い思いをすることに…。
計画性のない取得は、本人も現場も辛くなるのです。


■ 育休復帰後の働き方をどう整える?

復帰後に「育児と介護の両立」が待っています。ここで重要なのは、会社の制度をフル活用することです。

  • 時短勤務制度
  • 夜勤免除の相談
  • 子どもの看護休暇

特に介護施設では夜勤がネックになりやすいので、早めに「夜勤なしの勤務」などを打診しておきましょう。


■ よくある質問Q&A

Q1. 育休中の収入はどうなる?

雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。最初の6か月は賃金の67%、その後は50%程度です。

Q2. 育休を取ると昇進に影響する?

法律上は不利益な扱いは禁止されています。ただし、現場の理解度によって雰囲気が変わるため、事前の話し合いが大切です。

Q3. 男性でも本当に取れる?

もちろん可能です。私の施設でも複数の男性職員が取得しています。まだ少数派ですが、確実に増えてきています。


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■ まとめ|介護職でも育休は取れる!大切なのは「制度理解」と「職場の調整」

介護職だからといって育休を諦める必要はありません。
法律に守られた権利であり、職場の理解と調整を工夫すれば十分に取得できます。

最後に、この記事でお伝えしたいのは次の3点です。

  • 介護職でも育休は法律で保障されている権利
  • 「早めの相談」と「感謝の姿勢」で現場の理解を得やすい
  • 復帰後の働き方を具体的にイメージしておくことが重要

子育てもキャリアも大切にできるよう、まずは「育休は取れる」という前提で考えてみてください。
そして、あなたの一歩が次の職員の背中を押すきっかけになるかもしれません。

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