親の介護、どこまでやるべき?“やりすぎ介護”を防ぐ5つのヒント
こんにちは、介護主任のみしょです。
今回は、多くの家族が一度はぶつかるテーマ「親の介護、どこまでやるべきか?」についてお話しします。
親のために頑張ることは尊いことです。
でも、その頑張りが“自分を壊すほど”になってしまうと、本末転倒です。
現場で多くのご家族を見てきた中で、「やりすぎ介護」によって心身をすり減らしてしまう方が本当に多いと感じます。
今回は、そんな“やりすぎ介護”を防ぐための5つのヒントを、現役介護主任の視点からお伝えします。
1. 「やりすぎ介護」とは?
まず知っておきたいのは、“やりすぎ介護”とは何か。
それは「自分の生活・健康・感情を犠牲にしてまで、相手を支える介護」のことです。
たとえば、次のような行動が当てはまります:
- 自分の睡眠時間を削って世話をしている
- 家族や友人との関係が途絶えている
- 介護以外の話題が思い浮かばない
- 他の人に頼むと罪悪感を感じる
こうした状態が続くと、心も体も限界に近づき、いずれ「介護うつ」や「燃え尽き症候群」につながってしまいます。
つまり、“やりすぎ介護”とは、「愛情が強い人ほど陥る落とし穴」なんです。
2. 「自分の時間を持つ」ことはワガママではない
介護を続けていると、「自分の時間なんて取れない」「そんな余裕ない」と思う方が多いです。
ですが、「自分の時間を持つこと=介護をサボること」ではありません。
むしろ、自分の心を休める時間がある人のほうが、長期的に介護を続けられる傾向があります。
たとえばこんな習慣を取り入れてみましょう:
- 週に一度は、1時間でも外出する
- 入浴中や寝る前はスマホを見ずに「自分時間」にする
- 友人とLINEで愚痴を言い合う
こうした「ほんの少しの余白」が、心の安定を生みます。
介護を長く続けるためには、“自分をリセットする時間”を必ず確保しましょう。
3. 「罪悪感」という敵とどう付き合うか
「親を放って遊ぶなんてできない」
「自分が頑張らなきゃ」
そう思うのは、とても自然なことです。
でも、罪悪感に支配されてしまうと、介護のバランスが崩れてしまいます。
罪悪感は「愛情の裏返し」でもあります。
しかし、“愛情”と“自己犠牲”は別物です。
完璧を目指すよりも、「今日はこれだけできた」「明日は無理せずやろう」と、少しずつ力を抜いていくことが大切です。
介護は、マラソンのようなもの。
一気に走り抜けようとすると、途中で倒れてしまいます。
自分のペースを大切にしていいんです。
4. “手を抜く”ではなく“仕組みを使う”
介護を続けるためには、「自分がすべてやらなくてもいい環境」を作ることが大切です。
介護保険には、家族の負担を軽減できる仕組みがたくさんあります。
たとえば…
- デイサービスで日中の見守りをお願いする
- ショートステイで一時的に預けて自分が休む
- 訪問介護で入浴や掃除のサポートを受ける
- 地域包括支援センターに相談して制度を整理する
こうした制度を活用するのは、“手抜き”ではありません。
「介護を続けるための戦略」です。
また、費用が心配な場合は、「高額介護サービス費」や「介護保険負担限度額認定証」などの制度を確認しておくのもおすすめです。
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5. 「助けて」と言える人が強い
介護において、本当に強い人は「我慢できる人」ではなく、「助けを求められる人」です。
行政や地域、民間でも介護者を支える仕組みはたくさんあります。
- 地域包括支援センター(相談無料)
- 介護者の家族会・サポートグループ
- 訪問看護やケアマネジャーへの相談
「もう限界だな」と思ったときこそ、立ち止まって話を聞いてもらうことが大切です。
泣いてもいい。休んでもいい。
その一歩が、あなたの介護を支える大切な「力」になります。
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6. 「介護に正解はない」だからこそバランスを
介護は、人によって形も環境も違います。
誰かのやり方をそのまま真似してもうまくいかないのが普通です。
大切なのは、「自分と家族が無理なく続けられる形」を見つけること。
親を想う気持ちはみんな同じです。
でも、その想いを“頑張りすぎ”という形で続けると、共倒れしてしまいます。
だからこそ、今日からは少しだけ力を抜いてみましょう。
あなたが笑顔でいられることが、親にとっても一番の安心なんです。
まとめ:介護は「支える人」も守ることが大切
やりすぎ介護を防ぐためのポイントをもう一度まとめます。
- 自分の時間を意識的に作る
- 罪悪感に支配されない
- 介護サービスや仕組みを活用する
- 助けを求めることを恐れない
- 自分を大切にする勇気を持つ
介護には「正解」も「完璧」もありません。
でも、「無理なく続ける工夫」なら、いくらでも見つけられます。
あなたが自分を犠牲にせず、親を想いながら生きていける介護の形を、今日から一緒に作っていきましょう。
――そして、どうか忘れないでください。
「あなたが笑っていること」こそが、最大の親孝行です。

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