家族と職員が“いい関係”になるコツ

● 家族あるある・対応のコツ

家族と職員が“いい関係”になるコツ|介護主任が現場から語るリアル

【家族介護者向け|心の支え・実用的な話】

「介護施設の職員とうまくやっていけるか不安」
「言いたいことはあるけど、関係が悪くなりそうで言えない」
そんな思い、ありませんか?

介護施設に大切な家族を預けるとき、多くの方が最初に抱えるのが
“職員との人間関係”への不安です。

実際に、介護現場で長く働いてきた私(介護主任)も、
家族との関係づくりに悩んだり、時に衝突を経験したことがあります。

でも、現場を見ていて確信していることがあります。
「ちょっとした工夫」で、職員との関係はぐっと良くなる、ということです。

この記事では、介護主任として19年間働いてきた私が見てきた
「家族と職員が良い関係を築くためのコツ」を、
体験談も交えながら具体的にお伝えします。


なぜ「家族と職員の関係」が大切なのか

介護施設に入居・通所する利用者さんにとって、
家族と職員は二つの大きな支えです。

・家族 → これまでの生活や価値観を知っている存在
・職員 → 日常生活を支え、安全を守る存在

この二つが連携できているかどうかで、
利用者さんの暮らしやすさは大きく変わります。

例えば――

  • 職員と家族がよく話し合えている → 利用者さんは安心しやすい
  • 職員と家族がギクシャクしている → 利用者さんは不安を感じやすい

だからこそ、家族と職員がチームとして協力する関係が大事なんです。


家族と職員が“いい関係”になる5つのコツ

コツ1:まずは「名前を覚える」

これは一番シンプルですが、とても効果的な方法です。

「この前の○○さんが言ってたんですけど…」
「今日の担当の△△さん、いつも助かります」

こうして名前を呼ばれるだけで、職員は
「自分を一人の人として見てくれている」と感じます。

現場では日々バタバタしているので、
「○○さん(職員名)がいてくれて安心です」と言われると、
それだけで関係がぐっと近くなります。


コツ2:「ありがとう」と一言添える

介護の現場は、想像以上に忙しく心がすり減りやすい環境です。
そんな中での、たった一言の「ありがとうございます」は、
何よりのエネルギー補給になります。

あるご家族は、帰り際に必ず
「今日もありがとうございました」と声をかけてくださいました。
その言葉でスタッフは「また頑張ろう」と前向きになれます。

感謝は強制するものではありませんが、
思ったときにそのまま伝えるだけで空気は大きく変わります。


コツ3:「聞いてもいいですか?」から始める

気になることを聞くとき、
いきなり「どうなってるんですか!?」と言われると、
職員はどうしても身構えてしまいます。

でも「ちょっと伺いたいんですが…」
「教えていただいてもいいですか?」

こんなクッション言葉があるだけで、
職員も安心して答えやすくなります。

小さな言葉の工夫で、やり取りの質は大きく変わります。


コツ4:「困ってます」と素直に言う

介護する家族も、悩んだり疲れ果てることがあります。
そんなときは遠慮せずに、職員に打ち明けてください。

「実は家では夜眠れていなくて…」
「どう接したらいいかわからなくて困ってます」

こうした声があると、職員は
「それなら夜はこう工夫してみましょう」など
具体的な提案をしやすくなります。

悩みを一人で抱え込まず、
「一緒に考えてください」と伝えることが大切です。


コツ5:「完璧を求めない」ことが信頼につながる

介護職員も人間です。
どうしてもミスをしたり、気が回らないこともあります。

そのときに「なんでできないの!」と責められると、
職員は心を閉ざしてしまいます。

でも「こうしてもらえると助かります」と伝えれば、
改善しやすくなり、関係も良好に保てます。

要求ではなく提案の形で伝える――
これが信頼関係を長く続けるポイントです。


実際にあった“良い関係”と“こじれた関係”の例

良い関係の例

あるご家族は、必ず訪問のたびに「最近どうですか?」と
職員に声をかけてくれました。
小さな会話の積み重ねで職員も相談しやすくなり、
結果的に利用者さんにとって最適なケアができました。

こじれた関係の例

逆に、常に怒った口調で要望を伝えるご家族もいました。
職員は委縮してしまい、必要な情報交換ができなくなりました。
その結果、利用者さんの不安や不調に気づくのが遅れたこともあります。

家族と職員の関係は、利用者さんに直結する
これを忘れないことが大切です。


施設の種類ごとに見る「関わり方の違い」

  • 特別養護老人ホーム(特養) → 長期的に生活を支える場所。信頼関係の積み重ねが重要。
  • デイサービス → 短時間の利用だからこそ、送迎時や連絡ノートでのやり取りがカギ。
  • ショートステイ → 短期間だからこそ、事前に要望をしっかり伝えておくと安心。

施設の種類ごとに“関係のつくり方”が少しずつ違うのもポイントです。


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まとめ:「気持ちのキャッチボール」がいい関係をつくる

家族と職員は、同じ“チーム”です。
ゴールは、利用者さんが穏やかに過ごせること。

そのために大切なのは、小さな気持ちのキャッチボール。
・ちょっとした挨拶
・「ありがとう」の一言
・質問や相談
これらの積み重ねが、信頼を育てます。

「うまくやれるか不安」と思ったときは、
ぜひここで紹介した5つのコツを思い出してみてください。

介護は一人で抱え込むものではありません。
家族と職員、そしてサービスをうまく使うことで、
もっと安心できる介護ができます。

あなたの声かけひとつが、利用者さんの生活をより豊かにします。
そしてその積み重ねが、
「いい関係」を自然につくり上げていくのです。

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