“きょうだい介護”はうまくいかない?役割分担で揉めないコツ

● 介護の始め方

“きょうだい介護”はうまくいかない?役割分担で揉めないコツ

親の介護が必要になったとき、避けて通れないのが「きょうだい間の役割分担」。
「私ばっかり負担してる…」
「兄は口だけで何もしない」
そんな不満やトラブルに、あなたも心当たりがあるのではないでしょうか。

今回は、現場経験から見えた“きょうだい介護”がうまくいかない理由と、できるだけ揉めずに進めるためのコツをまとめました。


きょうだい介護が「揉める」のは当たり前?

きょうだい介護がうまくいかないのは、実はとてもよくあることです。
よくあるトラブルには、次のようなものがあります:

  • 「近くに住んでる人が全部やる」パターン
  • 「仕事が忙しい」を理由に何もしないパターン
  • 「介護に口は出すけど手は出さない」パターン
  • 「お金は出さないのに文句は言う」パターン

それぞれの立場や事情があるとはいえ、感情の食い違いがどんどん大きくなり、介護以上に人間関係のストレスが積み重なってしまうのです。


揉める原因は「最初の話し合い」にある

きょうだい間で揉めないためには、実は「最初の段階」がとても重要です。
よくある失敗は、以下のようなケースです。

  • 親の介護が突然始まり、バタバタしたまま誰か1人に押し付けた
  • 役割分担を曖昧なままスタートした
  • 金銭面のことをきちんと決めないままズルズルきた

この状態を放置していると、どれだけ良い関係だったきょうだいでも、介護をきっかけに「絶縁状態」になることも少なくありません。


揉めないための「5つのコツ」

きょうだい介護を少しでもスムーズにするための、具体的なコツを5つ紹介します。

1. まずは全員で話す場をつくる

LINEではなく、対面やオンラインで話す場を持ちましょう。
介護は長期戦です。きちんと顔を合わせて話すことで、責任感も共有できます。

2. お互いの“事情”を聞く

それぞれの家庭・仕事・健康状態など、「できること」と「できないこと」は違います。
「無理な人を責める」のではなく、「できる人が何をするか」を現実的に決めましょう。

3. 役割分担は“内容”ではなく“分担方式”を決める

「兄はお金担当」「私は通院付き添い」「妹はデイサービス送迎」など、できることを具体的に分けるのがポイントです。
また、「月に1回会議する」など、進捗共有の仕組みも有効です。

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4. 金銭のことは曖昧にしない

「誰が何を払うか」を曖昧にすると、必ず揉めます。
可能なら支出の一覧を共有し、できれば代表口座を1つ作ると安心です。
※感情的になりやすい話題なので、冷静なタイミングで話し合いましょう。

少しでも介護負担を減らしたい方へ、いろんなサービスがあります。あなたにあったサービスをさがしましょう。


5. ケアマネジャーを巻き込む

第三者としてプロのケアマネジャーを介入させることで、きょうだいの“バランス役”にもなってくれます。
家庭内で話が進まないときは、外部の力を借りるのが効果的です。


それでもうまくいかないなら「自分を守る」

どうしても不満が募るなら、「自分が背負いすぎていないか」振り返ってみてください。
相手を変えることは難しいですが、自分のラインを守ることはできます。

  • 無理な介護はしない
  • 不満があるなら記録に残す
  • 地域包括支援センターに相談する

あなたの人生も大切です。
介護は“家族みんなの問題”であって、あなた一人の責任ではありません。


まとめ:完璧を目指さず「うまく乗りこなす」

きょうだい介護は、うまくいかなくて当然です。
大事なのは「完璧に分担する」ことではなく、「どうやってうまく乗りこなすか」。

  • 話し合う
  • 事情を理解しあう
  • 無理をしない
  • 第三者を使う

これらの小さな積み重ねが、介護トラブルを少しずつ減らしてくれます。


あなたが一人で抱え込まずにすむように――
少しでもこの記事が、心の助けになれば幸いです。

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