【初心者向け】利用者負担はいくら?介護保険のしくみと費用をわかりやすく解説
こんにちは、介護福祉士のみしょです。
「介護が必要になったら、どれくらいお金がかかるの?」
「介護保険って結局どうやって使うの?」
そんな疑問を持つ方のために、今回は介護保険制度の仕組みと費用の全体像を、現場目線でわかりやすく解説していきます。
1. 介護保険の基本のしくみ
介護保険制度は、介護が必要になっても自立した生活を支えるための公的保険制度です。
国・都道府県・市町村、そして40歳以上の国民が保険料を負担し合い、みんなで支える仕組みになっています。
加入者は2つの区分に分かれます。
- 第1号被保険者:65歳以上の人。加齢による病気や認知症などで介護が必要になった場合に利用。
- 第2号被保険者:40歳〜64歳の人。老化が原因とされる「特定疾病(16種類)」により介護が必要な場合に利用可能。
サービスを使うためには、まず市区町村に「要介護認定」の申請を行い、認定を受ける必要があります。
認定結果により「要支援1・2」「要介護1〜5」の区分が決まり、利用できるサービスや上限額が異なります。
2. 利用者負担はいくら?所得によって変わる割合
介護保険サービスを利用した際の自己負担は、所得に応じて1〜3割です。
基本的には1割負担の方が多いですが、一定以上の所得がある方は2割または3割負担となります。
| 所得区分 | 自己負担割合 | 対象の目安 |
|---|---|---|
| 住民税非課税世帯 | 1割 | 年金収入などが少ない世帯 |
| 一般所得 | 1〜2割 | 年金+給与などで一定収入がある世帯 |
| 現役並み所得 | 3割 | 単身で年収383万円以上など |
ただし、介護サービスを使いすぎると月の上限額を超えることもあります。
そんな時に助かるのが、次で紹介する「高額介護サービス費制度」です。
3. 高額介護サービス費制度とは?
介護サービスをたくさん利用すると、自己負担が高額になることがあります。
そんなときに使えるのが「高額介護サービス費制度」です。
同じ世帯で1か月に支払った介護保険の自己負担が、所得区分ごとに定められた上限額を超えると、超過分が払い戻されます。
- 申請は市区町村の介護保険担当課で行う
- 払い戻しは数か月後に指定口座へ振り込まれる
- 医療費の「高額療養費制度」と合算できる場合もあり
たとえば夫婦で介護を受けている場合、同一世帯として合算されるため、家計の負担を軽減できます。
4. 要支援と要介護の違い
「要支援」「要介護」という言葉を耳にするけれど、どう違うの?という方も多いでしょう。
簡単にいえば、要支援は「介護予防」目的、要介護は「介護が必要な状態」です。
| 区分 | 主な目的 | サービス例 |
|---|---|---|
| 要支援1・2 | 生活機能の維持・改善(予防重視) | 通所介護(デイサービス)、運動機能向上プログラムなど |
| 要介護1〜5 | 日常生活の支援・身体介護 | 訪問介護、入浴介助、施設入所など |
要介護度が上がるほど、1か月に利用できる介護保険サービスの支給限度額も高くなります。
つまり、重度の方ほど多くのサービスを利用できるという仕組みです。
5. 介護保険で利用できる主なサービス
介護保険では、自宅・施設・地域など、さまざまな形でサービスを利用できます。
(1)在宅サービス
- 訪問介護(ホームヘルパー)
- 訪問入浴・訪問看護
- デイサービス・デイケア
- ショートステイ(短期入所)
(2)施設サービス
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護医療院・有料老人ホームなど
(3)地域密着型サービス
- グループホーム
- 小規模多機能型居宅介護
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
このように、介護保険は「在宅から施設」まで幅広く支援しています。
介護度・家族の支援体制・住環境などを踏まえて選ぶことが大切です。
6. 福祉用具・住宅改修も1〜3割負担で利用可能
介護保険を使うと、生活を安全にするための環境整備も1〜3割負担で行えます。
要介護・要支援認定を受けている方が対象です。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 滑り防止の床材変更
- 和式から洋式トイレへの変更
これらは介護度に関係なく利用でき、上限20万円まで(自己負担1〜3割)です。
一度の改修で終わらず、必要に応じて再支給を申請できるケースもあります。
7. 介護保険以外の支援制度
介護保険だけでカバーしきれない部分は、ほかの制度を併用できます。
- 生活保護:生活が困難な場合に利用可能。介護費も公費負担。
- 障害者総合支援法:障害を持つ高齢者が対象。
- 自治体独自の福祉サービス:配食・送迎・家事援助など。
また、民間の「介護保険外サービス」や「見守りサービス」などを上手に組み合わせることで、より安心して生活を続けることができます。
まとめ
介護保険は、「必要な人が、必要なだけ支援を受けられる」ための制度です。
しかし、制度の限界もあり、全ての介護費用をまかなえるわけではありません。
だからこそ、
高額介護サービス費制度や
介護保険外サービス、
さらには自治体の福祉支援を上手に組み合わせることが大切です。
「まだ介護は先」と思っていても、制度の基礎を知っておくことで、いざという時に慌てずに対応できます。
この記事をきっかけに、ご家族やご自身の将来について一度考えてみてくださいね。

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