要支援と要介護、何が違うの?
初心者向け|使えるサービスの違いと将来の見通しを解説
目次
- はじめに
- 要支援・要介護とはそもそも何か?
- 要介護認定とは?
- サービスの違いをざっくり比較
- 将来どっちに進む?その分かれ道
- 要支援→要介護にならないためにできること
- まとめ
1. はじめに
「要支援って軽いの?」「要介護ってどんな状態?」
家族が認定を受けたけれど、イマイチ違いが分からない…そんな声をよく聞きます。
この記事では、初心者にも分かりやすく「要支援」と「要介護」の違いを解説し、さらに「要介護認定」って何?どうやって決まるの?という基本も押さえていきます。
2. 要支援・要介護とはそもそも何か?
介護保険制度では、申請・認定を経て、「要支援」か「要介護」に分類されます。
● 要支援とは?
- 生活の基本は自立しているが、一部に支援が必要な状態
- 例:「家事が負担」「歩行に不安がある」など
- 自立を保ち、悪化を防ぐ介護予防が中心
→ 認定区分:要支援1・2
● 要介護とは?
- 日常生活に継続的な介助が必要な状態
- 入浴・排せつ・食事など、基本動作に他者の助けが必要
- 認知症や身体機能の低下が大きく関係
→ 認定区分:要介護1〜5(数字が大きいほど介護の必要度が高い)
3. 要介護認定とは?
介護保険のサービスを使うには、「要介護認定」を受ける必要があります。
● 流れはこんな感じ
- 申請(市区町村の窓口)
- 訪問調査(市の職員などが自宅訪問して状況確認)
- 主治医の意見書提出
- 介護認定審査会が判断(心身の状態・医師の意見を元に)
- 通知(要支援か要介護か、または非該当)
→ 判定には約1か月ほどかかります。
→ 認定の有効期間は原則6か月〜12か月で、定期的に見直されます。
● なぜ認定が必要なの?
介護保険サービスは税金+保険料の支援を受ける制度だから、
「どれくらい助けが必要か」を公的に判断してもらう必要があるのです。
4. サービスの違いをざっくり比較
項目 | 要支援 | 要介護 |
---|---|---|
主なサービス | デイサービス(軽度)、ヘルパー支援など | 訪問介護、入浴介助、ショートステイなど |
ケアプラン作成者 | 地域包括支援センター | ケアマネジャー(居宅介護支援事業所) |
利用上限額(月) | 約5,000〜10,000円相当の支援 | 要介護1で約5万円〜要介護5で約36万円程度 |
目的 | 自立支援・介護予防 | 日常生活の支援と安全確保 |
介護保険の自己負担 | 原則1割(一定以上所得者は2〜3割) |
5. 将来どっちに進む?その分かれ道
要支援だからといって、安心とは限りません。
次のような変化があると、要介護に進む可能性もあります:
- 転倒や病気で生活能力が急低下した
- 認知症の進行で日常に支障が出てきた
- 食事や排せつの介助が常に必要になった
→ 定期的な再認定で状況は見直され、要支援→要介護に区分変更されることもあります。
6. 要支援→要介護にならないためにできること
カギは「予防」と「活動維持」です。
● 身体的な工夫
- 地域の体操教室やデイサービスでの運動参加
- 食事・栄養バランスを見直す
- 家の中の危険箇所(段差・照明)を見直して転倒予防
● 心の面でもケアを
- 意欲や感情の低下は、心のサイン
- 「できることは自分でやる」ことが自立を保つ秘訣です
- 家族は手を出しすぎず、見守る支援を意識しましょう
7. まとめ
「要支援」と「要介護」は、使えるサービスや支援の重さが違います。
また、これらを利用するためには、要介護認定という手続きが必要です。
今の状態にあった制度を正しく使うこと
できる力を残すことが、将来の介護度を左右する
家族が不安を抱えずに、必要な支援を受けられるよう、違いを知っておきましょう。
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