はじめての介護施設選び|家族が準備すべき5つのこと【完全ガイド】
はじめに
こんにちは、介護主任のみしょです。
親の介護が必要になったとき、多くのご家族が最初に直面するのが「どんな施設を選べばいいの?」という悩みです。
テレビやネットにはたくさんの情報がありますが、実際に現場を見てきた立場から言うと、「準備不足のまま決めてしまって後悔するケース」が非常に多いです。
この記事では、初めての施設選びで失敗しないために、家族が事前に準備しておくべき5つのことを、現場目線で分かりやすく解説します。
1. 本人と家族の希望を整理する
まず最初に行うべきことは、本人の希望と家族の希望を整理することです。
「できるだけ自宅の近くがいい」「看取りまでお願いしたい」「レクリエーションが多いところがいい」など、希望は人それぞれ。
この段階で本人の意見をしっかり聞くことが大切です。
というのも、施設選びで後悔している家族の多くが、「本人が嫌がる施設を選んでしまった」という経験をしています。
本人の性格や生活習慣、こだわりをしっかり把握した上で候補を絞りましょう。
たとえば次のような観点で書き出しておくと整理しやすいです。
- 立地(自宅・病院・家族の勤務先からの距離)
- 費用(上限はいくらか)
- 医療対応(持病・服薬・緊急時の対応)
- 生活環境(個室・相部屋・レクリエーションなど)
- 家族の面会・関わり方(どの程度関われるか)
2. 予算を明確にする
施設を探すうえで、最も現実的で重要なのが「お金の計画」です。
介護施設の費用は、種類によって大きく異なります。
たとえば、特別養護老人ホーム(特養)は比較的費用が安いですが、入居までの待機期間が長い傾向があります。
一方で有料老人ホームはすぐに入居できることが多いですが、月額費用が高めです。
まずは以下の3点を整理しましょう。
- 現在の収入(年金・預貯金・援助)
- 初期費用(入居一時金・敷金など)
- 月々の支出(家賃・食費・介護サービス費・医療費など)
また、介護保険でどこまで賄えるかも把握しておくことが大切です。
介護度によって利用できるサービスの上限(支給限度額)が決まっているため、実際に利用可能な範囲を知っておくと安心です。
「予算が足りない」と感じた場合は、自治体の補助制度や高額介護サービス費制度の利用も検討してみましょう。
3. 必要な医療・介護サービスを把握する
本人の健康状態や介護度によって、選べる施設は限られます。
特に、持病や医療的ケアが必要な場合は注意が必要です。
施設によっては、インスリン注射・胃ろう・在宅酸素・ストーマ管理などを受け入れていないところもあります。
主治医やケアマネジャーに「どの程度の医療的サポートが必要か」を確認し、事前に施設へ伝えておくことが重要です。
また、認知症の進行具合や行動特性(夜間徘徊・暴言・拒否など)によっても、受け入れ可否が変わります。
「うちは見れません」と断られるケースもありますので、必ず見学前に確認しておきましょう。
4. 見学・体験入居で「現場の空気」を確かめる
パンフレットやホームページでは、どの施設も良く見えるものです。
しかし、実際に見学してみると「印象が全然違った」というケースは多くあります。
見学の際には、次のポイントをチェックしましょう。
- スタッフの表情や声かけの様子
- 入居者の雰囲気(穏やかか、笑顔があるか)
- 施設内の清潔さ・におい
- 食事やレクリエーションの様子
- 緊急時の対応体制(夜間・医療連携)
可能であれば体験入居をして、実際の生活リズムや他の入居者との関わりを体感してみましょう。
「一日だけでも雰囲気が分かる」と感じる方が多いです。
5. 複数の候補を比較検討する
焦って1ヶ所に決めてしまうと、後から「別の施設の方が良かったかも」と後悔することがあります。
できれば3ヶ所程度を候補に挙げて、費用・立地・サービス内容・雰囲気を比較しましょう。
一覧表やメモにまとめると、客観的に判断しやすくなります。
また、施設によって「入居の基準」が違うため、実際に申し込めるかどうかも早めに確認しておきましょう。
「要介護3以上」「認知症中等度まで」など、条件があるケースもあります。
まとめ
はじめての介護施設選びでは、希望・予算・医療体制の3つを整理することが成功のカギです。
焦らず、情報を集め、見学や相談を重ねることで、本当に安心できる施設に出会えます。
「どこがいいか分からない」と悩むのは当然のこと。
そんなときは、ケアマネジャーや介護情報サイト、地域包括支援センターなど、信頼できる第三者の意見を聞いてみましょう。
家族にとっても、本人にとっても、「ここで良かった」と思える選択になるように、早めの情報収集と準備をおすすめします。
――介護の現場で20年働く私から言えることは、
「施設選びは“焦らず、比べて、相談する”ことが何より大事」ということ。
ぜひ、この記事を参考に、後悔のない施設選びを進めてください。


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